本の概要・読むべき人
「投資の神様」「オマハの賢人」と称されるウォーレン・バフェットの投資思考法について、日本大学商学部教授の濱本明 氏がイラストを使い、わかりやすく解説してくれています。
投資に興味がある人、投資を始めたばかり人がまず理解しておくべき長期投資の考え方が学べます。
投資を始めてみたけど、何をどうしたらいいかわからない人
投資経験はあるけど、周りの意見に影響を受けてしまい、損失が膨らんでしまっている人
がまず手に取るべき一冊となっています。
特に以下の表の黄着色部に該当する人におすすめです。
イラスト中心でわかりやすく構成されているため、投資経験0の初心者でも抵抗なく、理解できます。
「投資の神様」と称されるウォーレン・バフェットの投資術を効率よく学べるため、投資をしている人全てに一度を読んでもらいたい一冊となっています。
著者の紹介
濱本 明さん
日本大学商学部教授
日本内部統制研究学会理事
日本公認会計士協会税務業務専門委員
青山学院大学大学院会計プロフェッション研究科兼担当講師
と幅広く活躍されています。また執筆活動も積極的に取り組まれており、主な著書に
『「バフェットの投資術」を学んだら、生き方まで変わった話。』
『仮想通貨法の仕組みと実務』
『マンガでわかる バフェットの投資術』
などがあります。
バフェットの投資スタイルである財務諸表をもとに長期投資をするスタイルに共感し、その動向を追っている。
https://researchmap.jp/read0105210/
本の要約・ポイント
ポイント①ウォーレン・バフェットとは
ウォーレン・バフェットとは株式投資により資産を築いている現役の投資家です。
2021年時点で資産1000億ドルを突破しており、日本円で約11兆円の資産を所有しています。
資産推移は以下の通りです。
1951年(21歳):資産2万ドル
1956年(26歳):資産14万ドル
1960年(30歳):資産100万ドル
1969年(39歳):資産2,500万ドル
1973年(43歳):資産3,400万ドル
1974年(44歳):資産1,900万ドル
1977年(47歳):資産6,700万ドル
1982年(52歳):資産3億7,600万ドル
1983年(53歳):資産6億2,000万ドル
1989年(59歳):資産38億ドル
1996年(66歳):資産165億ドル
2002年(72歳):資産357億ドル
2015年(85歳):資産670億ドル
2019年(89歳):資産866億ドル
2021年(91歳):資産1,004億ドル
莫大な資産を持っているだけでなく、慈善事業にも積極的に取り組む人格者で世界中の投資家から尊敬されています。
この世界を代表する投資家であるウォーレン・バフェットの投資術について本書ではわかりやすく解説されています。
ポイント②バフェット流・投資術
周囲に流されず、自分の頭で考えて投資をする
投資をする大前提として、自分の基準をしっかり持つことが大切です。そしてその基準は失敗しても納得できるまで検討したうえで決めなければいけません。バフェットの投資術では、長期的に見て素晴らしい事業を提供しているか、という判断基準を持っています。いわゆるファンタメンタルズの投資法に該当しています。
企業が素晴らしい事業を提供しているかどうかを理解できないとき、リスクの大きさが判断できないときには投資をするべきではありません。
素晴らしい事業を提供していて、価値が高いはずなのに、実際の価格が低く評価されているときには絶好の投資の好機といえます。
長期的な視点を持って投資をする
周りの情報に振りまわれずに基本に忠実で、自分の価値があると判断した企業の株を長期間保有することでバフェットは莫大な資産を築いています。
10年単位で株を持ち続けるスタイルで、50年先の成長を見据え、商品価値が長く続くかといった長期的な視点で価値があるかを見極めています。
バフェットは投資の世界には見送り三振がないと語り、市場の動きや情報をじっくりと見極めたうえで投資しています。
情報を正確に分析する
バフェットはデータからの情報はもちろん、直接訪問することでより理解を深める努力を惜しみません。自分の目で見て、より価値を正確に見極める必要があるからです。
金融だけではなく、幅広いジャンルの本を読むことを大切にし、考える力を身につけることで情報に振りまわされないようになることが大切だと語っています。
情報に振り回されないように企業の年次報告書を理解できるまで読み込むことも重視しています。年次報告書を読むことで企業の収益だけでなく、企業自身の事業に対する理解度も見極めることができます。
上述した内容は本書の一部抜粋した内容になります。本内容以外にもバフェット投資術の心得を学ぶことができます。
ポイント③本当に大切なこと
莫大な資産を築いているバフェットですが、人生の幸福度は資産ではなく、周りの人からどれだけ愛されたかによって決まると語っています。
また自分がどう生きたいかが大切になります。バフェットは他人に指図されない人生を手に入れるために金銭的成功を目指し、実現させました。
1日1時間でも自分のために投資をすることが私たち一人一人の可能性を広めていくのだと思います。
アメリカでは自伝を出している人が多いのですが、バフェットは自伝を出していません。
その理由をこう語っています。
「過去を振り返って書いた自伝よりも、今のこのときを生きるほうがずっと面白い」
終わりに
本書では、「投資の神様」「オマハの賢人」と称されるウォーレン・バフェットの投資思考法について学べます。
投資を始めてみたけど、何をどうしたらいいかわからない人
投資経験はあるけど、周りの意見に影響を受けてしまい、損失が膨らんでしまっている人
にはまず手に取ってもらいたいです。
「投資の神様」と称されるウォーレン・バフェットの投資術を効率よく学べるため、投資をしている人全てに一度を読んでもらいたい一冊となっています。
個別株投資の基本を知りたい方はこちらの記事でおすすめ本を紹介しています。
【いちばんカンタン!株の超入門書】レビュー 投資の基本を学ぶ (maruo-blog.com)
注意点として、個別株投資はリスクも大きくなりますので金銭的に余力がある範囲で行うことをおすすめします。
余力がない人、リスクを取りたくない人はNISA枠で積立投資をしていくのが一番いいです。
そういった人には【いちばんカンタン!投資信託の超入門書】がおすすめです。こちらもレビューしていますので参考にしていただければ幸いです。
【いちばんカンタン!投資信託の超入門書】レビュー 積立NISAを始める前に読むべき一冊 (maruo-blog.com)